予防医学を取り入れて健康寿命を延ばす方法

健康寿命を延ばすアプローチとして日本でも注目されているのが、予防医学です。予防医学は、病気にかかるのを防いでより長く健康に過ごせるようにすることが一つの目的です。健康寿命を延ばす方法としては、体操などの身体を鍛えるトレーニングが挙げられます。このようなトレーニングは、自治体が主導して地域のコミュニティセンターなどで行うケースも見られるようになっています。プロのトレーナーから指導が受けられるトレーニングでは、日常生活であまり使わない筋肉が鍛えられたり、体の柔軟性を養ったりできるのが良い点です。

高齢者の場合、転倒や骨折などが原因で寝たきり状態になってしまうリスクがあります。加齢による運動器の障害を防ぐためにも、日頃から体を鍛えておくことは、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を予防するうえで役立つかもしれません。

また、食事内容の見直しも健康寿命を延ばすためにできることの一つです。健康寿命は、糖尿病や心臓病などの生活習慣病の影響で短くなるケースがあります。生活習慣病はその人の食生活が大きく関係しているケースが多いため、食事内容を見直すことは、病気を防ぐうえでも有効と考えられています。健康を長く維持するためには、栄養のバランスがよく、適度なカロリーに抑えた食事をとることが必要です。

全国の自治体では、食事への意識向上のために、料理教室や栄養指導講座などを開催するといった活動が増えてきています。塩分量を減らした減塩食や糖質、脂質、コレステロールのとり過ぎを防ぐ食事などは、健康寿命を延ばすうえでも役立つ可能性があるでしょう。