訪問看護の際、健康寿命を延ばすために必要なケアを要介護者に勧めることは重要です。足の健康を保つために必要なフットケアや、体幹の筋肉を鍛えるロコモーショントレーニングを日頃から行うことにより、将来的に寝たきりになる人の数を減らし、健康寿命を延ばすことができます。
寝たきりになる原因の一つに、筋力の低下が関係しています。足や腰の筋力というのは、20代をピークに次第に減少していきます。そのため、20代以降は筋力を増やすために、栄養のある食生活を送ることはもちろん、日々の運動を取り入れることが重要です。
訪問看護師が心がけることは、一人一人の健康状態に合わせて要介護者の筋力低下を防ぐために、取り組みやすいケア方法をレクチャーすることです。この時に、イラストやDVDなどを使って分かりやすく解説すると良いでしょう。その他に大切なのは、要介護者の健康意欲を高めることです。要介護者のなかには、健康に対する意欲がなかなか沸かないという人もいます。訪問看護師は、フットケアやロコモーショントレーニングを行うことで体にどんな変化が訪れるのか、現在の状況がどのように変化するのかを丁寧にレクチャーする必要があります。
健康意欲を高めることにより、要介護者自らが自発的にケアに取り組むようになります。要介護者のなかには、程度が軽く、改善の余地があるケースも多数あります。訪問看護師ができることは、要介護者の健康意欲を高めて、要介護度改善の手助けをすることです。
☆健康寿命を延ばすための学びの場***『看護師だからこそ!予防医学を知ろう』