介護需要が増加傾向にある中で注目され始めているものの一つに、健康寿命があります。これは心身共に健やかな状態で、周囲の力を借りずに日常生活を送ることができる期間のことです。日本人の平均健康寿命は70歳前後ですが、寿命を延ばすことで医療や介護にかかる費用の負担を大幅に減らして老後の生活を楽にできます。
寿命を伸ばすうえで必要となるのが病気への知識を深める作業です。人間は年齢を重ねることで徐々に体が衰えていき、病気へのリスクが高くなると言われていますが、病気について知ることで事前に対処できます。特に気を付けなくてはいけないのが日常生活の行動によって起こると言われる生活習慣病です。
生活習慣病を防ぐためには、食生活の見直しが基本になります。肉類中心の生活による動脈硬化、塩分の過剰摂取で起こる高血圧など、当たり前に食べている物が病気の原因になってしまうこともあるので注意しましょう。自分の好きな物だけを食べるのではなく、バランスを考慮して食べることが大切です。
食生活の見直しと合わせて行わなければいけないのが運動です。体を動かすことは足腰の老化予防はもちろん、心臓病や脳卒中といった命に関わる病気のリスクを下げることができます。年齢によって若干の違いはありますが、軽く息が上がり、汗をかく程度の運動を週に1時間続けていくのが目安です。ただし、体調不良の時に無理に体を動かすのは逆効果になってしまうので、健康状態を見極めて調節をするのがポイントになります。